【睡眠】夢について【一橋綾人/にじさんじ】
リアクション
2026年02月08日
今回の動画は夢についてです!
未だ謎の多い夢ですが、現在分かっていること、立てられている仮説をご紹介できればと思います。
(BGMが若干荒ぶっておりますが次回以降改善される見込みです!)
監修
筑波大学精神神経科講師 松崎朝樹先生
以下、原稿です。数字はスライド番号になります。
皆様こんにちは。一橋綾人です。今回は「夢」についてお話していきたいと思います。身近ながらよく分かっていないものの代表ですが、現在分かっている範囲でのお話ができればと思います。
①まずはレム睡眠、ノンレム睡眠での夢の違いについてです。よく言われることとしては夢はレム睡眠の時に見るというものです。確かにレム睡眠中に覚醒させると80%以上で夢が報告されるという報告もありますが、ノンレム睡眠でも10~50%ほどと報告によってバラつきがあります。
レム睡眠中の夢は鮮明、感情を伴う、物語性があるという特徴があり、ノンレム睡眠中の夢は不鮮明で断片的なものとされています。
②なぜ夢をみるのかということについては様々な仮説があります。それぞれの仮説を見ていきましょう。
③Hobsonらによる活性化合成仮説では『夢は脳の特定の部位からのランダムな信号を大脳で意味のある物語に再構成したものであり、明らかな意味はない』としています。
④Fisher仮説は『夢は本能的な衝動を放散させるために生じる』というものです。この説は有名なフロイトの精神分析に基づいたものです。レム睡眠を選択的に止めることで欲求が激しくなったり感情的になることがあり、それも根拠の一つとされています。
⑤シミュレーション仮説は『夢が行動プログラムの作成と予行演習の内容を反映する』というものです。脱力する機能を失った猫がレム睡眠中に本能的な行動を行うことなどが根拠となっています。
Jouvet M. Paradoxical sleep as a programming system. J Sleep Res. 1998;7 Suppl 1:1-5. doi: 10.1046/j.1365-2869.7.s1.1.x. PMID: 9682187.
⑥Crick-Mitchson仮説は『夢は情報を整理し不要な情報を捨てるためのもの』というもので、マウスでの研究でレム睡眠中に記憶消去機能が生じることが報告されています。
⑦Wilson仮説は『夢は記憶の再生と再処理過程が反映されている』というものです。以前の動画でもお話ししましたが、睡眠には記憶を固定する効果や情報を調整する機能があることが報告されており、根拠となっています。
⑧次は悪夢についてです。まずは悪夢について報告されていることをお話しします。およそ成人の85%で、少なくとも年に1回は悪夢を見て、2~6%は頻繁に悪夢を見るといわれています。別の報告では、思春期、および若年の成人期では女性は男性の1.5倍悪夢を見ており、そのほかの時期、若年児童や60歳以上の時期では性別で差はありませんでした。また悪夢は年を取るごとに見やすくなることも報告されています。
⑨悪夢の原因の一つとして言われているのはストレスです。ストレスの度合いが強い状況下では、悪夢を多く見ることが報告されています。また心的外傷に伴う疾患、PTSDは悪夢の原因となると知られていますが、その他の精神疾患によっても悪夢を生じる可能性もあります。
⑩悪夢に関わらず、夢の内容はネガティブで脅威となる内容であることが多いという報告があります。上記に挙げた仮説のほかに、脅威のシミュレーション仮説というものがあり、夢で現実に起こりそうな脅威をシミュレーションしておくことで、睡眠から覚めた際に素早く反応できるようにしていたのではないかと推測されています。
ということで今回は夢について解説いたしました。まだ研究が深められており、その仕組みや成り立ちが完全に分かりきっていない夢という現象は非常に興味深いですね。そのほかの面白い報告では、子供の頃にカラーテレビに接していた世代のほうが、夢に色がつく割合が高いなどがありました。
Okada, Hitoshi & Matsuoka, Kazuo & Hatakeyama, Takao. (2011). Life Span Differences in Color Dreaming. Dreaming. 21. 213-220. 10.1037/a0024084.
現実と夢の関係など、まだまだ夢については気になる点も多く、非常にロマンのある領域ですね。
それでは、次の動画でお会いいたしましょう。
参考文献
睡眠と夢 宮内哲 寒重之 日本睡眠学会 https://www.jssr.jp/sleepandsociety3
ICSD-3
https://journal.chestnet.org/article/S0012-3692(15)52407-0/fulltext
三島和夫 (2024).睡眠学の百科事典 丸善出版
柳沢正史 (2024).今さら聞けない 睡眠の超基本 朝日新聞出版
【X(旧Twitter)】
https://twitter.com/Aya10_1tsubashi
【動画について】
精神医療・睡眠についての発信を目的とした配信については、【精神医療】【睡眠】がタイトルに含まれます。
また内容に誤った情報、不適切な情報が含まれていた際には動画を削除し訂正する可能性があります。
ご承知おきの上、コメントやリアクションなどをお願いいたします。
【各種ハッシュタグ】
・配信タグ #ヒトツバシストリーム
・ファンアートタグ #図解ヒトツバシ
・エゴサタグ #一橋綾人について
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https://twitter.com/nijisanji_app
■にじさんじオフィシャルストア
https://shop.nijisanji.jp/1169
■お問い合わせ・ファンレター
https://www.nijisanji.jp/contact
※未成年の視聴者の方々は、下記リンク先の注意事項もご覧ください。
https://www.anycolor.co.jp/notice-for-minors
未だ謎の多い夢ですが、現在分かっていること、立てられている仮説をご紹介できればと思います。
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監修
筑波大学精神神経科講師 松崎朝樹先生
以下、原稿です。数字はスライド番号になります。
皆様こんにちは。一橋綾人です。今回は「夢」についてお話していきたいと思います。身近ながらよく分かっていないものの代表ですが、現在分かっている範囲でのお話ができればと思います。
①まずはレム睡眠、ノンレム睡眠での夢の違いについてです。よく言われることとしては夢はレム睡眠の時に見るというものです。確かにレム睡眠中に覚醒させると80%以上で夢が報告されるという報告もありますが、ノンレム睡眠でも10~50%ほどと報告によってバラつきがあります。
レム睡眠中の夢は鮮明、感情を伴う、物語性があるという特徴があり、ノンレム睡眠中の夢は不鮮明で断片的なものとされています。
②なぜ夢をみるのかということについては様々な仮説があります。それぞれの仮説を見ていきましょう。
③Hobsonらによる活性化合成仮説では『夢は脳の特定の部位からのランダムな信号を大脳で意味のある物語に再構成したものであり、明らかな意味はない』としています。
④Fisher仮説は『夢は本能的な衝動を放散させるために生じる』というものです。この説は有名なフロイトの精神分析に基づいたものです。レム睡眠を選択的に止めることで欲求が激しくなったり感情的になることがあり、それも根拠の一つとされています。
⑤シミュレーション仮説は『夢が行動プログラムの作成と予行演習の内容を反映する』というものです。脱力する機能を失った猫がレム睡眠中に本能的な行動を行うことなどが根拠となっています。
Jouvet M. Paradoxical sleep as a programming system. J Sleep Res. 1998;7 Suppl 1:1-5. doi: 10.1046/j.1365-2869.7.s1.1.x. PMID: 9682187.
⑥Crick-Mitchson仮説は『夢は情報を整理し不要な情報を捨てるためのもの』というもので、マウスでの研究でレム睡眠中に記憶消去機能が生じることが報告されています。
⑦Wilson仮説は『夢は記憶の再生と再処理過程が反映されている』というものです。以前の動画でもお話ししましたが、睡眠には記憶を固定する効果や情報を調整する機能があることが報告されており、根拠となっています。
⑧次は悪夢についてです。まずは悪夢について報告されていることをお話しします。およそ成人の85%で、少なくとも年に1回は悪夢を見て、2~6%は頻繁に悪夢を見るといわれています。別の報告では、思春期、および若年の成人期では女性は男性の1.5倍悪夢を見ており、そのほかの時期、若年児童や60歳以上の時期では性別で差はありませんでした。また悪夢は年を取るごとに見やすくなることも報告されています。
⑨悪夢の原因の一つとして言われているのはストレスです。ストレスの度合いが強い状況下では、悪夢を多く見ることが報告されています。また心的外傷に伴う疾患、PTSDは悪夢の原因となると知られていますが、その他の精神疾患によっても悪夢を生じる可能性もあります。
⑩悪夢に関わらず、夢の内容はネガティブで脅威となる内容であることが多いという報告があります。上記に挙げた仮説のほかに、脅威のシミュレーション仮説というものがあり、夢で現実に起こりそうな脅威をシミュレーションしておくことで、睡眠から覚めた際に素早く反応できるようにしていたのではないかと推測されています。
ということで今回は夢について解説いたしました。まだ研究が深められており、その仕組みや成り立ちが完全に分かりきっていない夢という現象は非常に興味深いですね。そのほかの面白い報告では、子供の頃にカラーテレビに接していた世代のほうが、夢に色がつく割合が高いなどがありました。
Okada, Hitoshi & Matsuoka, Kazuo & Hatakeyama, Takao. (2011). Life Span Differences in Color Dreaming. Dreaming. 21. 213-220. 10.1037/a0024084.
現実と夢の関係など、まだまだ夢については気になる点も多く、非常にロマンのある領域ですね。
それでは、次の動画でお会いいたしましょう。
参考文献
睡眠と夢 宮内哲 寒重之 日本睡眠学会 https://www.jssr.jp/sleepandsociety3
ICSD-3
https://journal.chestnet.org/article/S0012-3692(15)52407-0/fulltext
三島和夫 (2024).睡眠学の百科事典 丸善出版
柳沢正史 (2024).今さら聞けない 睡眠の超基本 朝日新聞出版
【X(旧Twitter)】
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【動画について】
精神医療・睡眠についての発信を目的とした配信については、【精神医療】【睡眠】がタイトルに含まれます。
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