尖閣と大和堆の取締り船は一度出たら最長1か月半帰れない…榛葉賀津也議員が待遇を質すと山下雄平副大臣「胸を張って言える状況でない」【国民民主党/榛葉賀津也/尖閣諸島/水産庁/国会 最新】

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2026年09月06日
#榛葉賀津也 #漁業監督官 #尖閣諸島

尖閣や大和堆で外国の漁船を見張っているのは、海上保安庁だけではありません。水産庁の漁業監督官も、その最前線にいます。国民民主党の榛葉賀津也議員が、この人たちの装備と待遇を問いただした参議院外交防衛委員会の質疑を、ゆいがわかりやすく解説してお届けします。

榛葉議員はまず、漁業監督官がどんな仕事なのかを水産庁に確かめます。高橋広道漁政部長は、漁業法第128条第1項にもとづき、漁業に関する法令の励行に関する事務をつかさどる職員だと説明しました。取締り船は、国が所有し職員が運航する「官船」が9隻、民間船を乗組員付きで借り上げた「用船」が37隻の、あわせて46隻。指名を受けた漁業監督官は司法警察員として、違法な操業をしている船を拿捕することもできます。

ここから榛葉議員の追及が始まります。同じ取り締まりをしていても、官船の監督官には海事職、用船の監督官には行政職と、適用される俸給表が違う。しかもどちらも、警察官や海上保安官に適用される公安職ではない。榛葉議員は「同じ仕事をしているのに」と指摘したうえで、人事院に「なぜこれだけ危険な任務をされている漁業監督官に公安職の俸給表が適用されないんでしょうか」と問いました。人事院の植村隆生給与局次長は、漁業監督官は漁業に関する法令の励行を目的とする職務であり、「司法警察員として漁業に関する犯罪の捜査を行うことはその職務に付随するものにとどまる」ため適用されていない、と答えています。

装備の話も出ます。高橋漁政部長は、漁業監督官は防刃防弾救命胴衣などは着用しているが「武器は携帯しておりません」と答弁しました。これを受けて榛葉議員は、船長から聞いた話として、いわゆる民間警備のような「こん棒とヘルメットと盾を持って、これで対応するんです」と述べます。そのうえで、用船には民間人が十数名乗っていることに触れ、「非武装で拿捕に臨まなければならないんですよ」「これ、非武装で本当にできるんでしょうか」と迫りました。尖閣周辺では水産庁と海上保安庁が海域を分けて監視しており、榛葉議員は、漁船を装った「偽装漁船」がほぼ民兵であり上陸を試みる可能性は否定できない、という懸念も示しています。小泉進次郎防衛大臣は、この危機感を「共有します」と答えました。

後半は船の上の環境です。一度任務に出るとほぼ1か月から1か月半、陸に帰れない。大和堆には300隻、400隻という違法漁船がいる。休憩時間のネット環境も、1人あたり1ギガから7ギガほどしかない。榛葉議員は「これ、住環境を改善するべきじゃないでしょうか」と求めました。山下雄平農林水産副大臣は、海上保安庁の皆さんと比べると、俸給表だけでなく手当の面でも「引けを取らないかと、胸を張って言える状況でないことは重々承知しております」と述べ、改善に努力していく考えを示しています(収録:2026年6月16日 参議院外交防衛委員会)。

―― 用語解説 ――
◆ 漁業監督官:水産庁の職員で、漁業に関する法律が守られているかを取り締まる。漁業取締り船に乗り、日本の海で外国の漁船が違法な操業をしていないか監視する。指名を受けた人は司法警察員として、船をつかまえることもできる。
◆ 官船と用船:官船は国が持ち、国の職員が動かす船。用船は民間の船を、乗組員ごと借り上げた船。高橋漁政部長の答弁では、今年度は官船9隻と用船37隻の計46隻。同じ取り締まりをしていても、適用される給与表が違う。
◆ 俸給表:国家公務員の給与表。仕事の種類ごとに分かれている。警察官や海上保安官には公安職の表が使われるが、漁業監督官は官船が海事職、用船が行政職で、どちらも公安職ではない。
◆ 拿捕(だほ):違法な操業をしている船を、取り締まる側がつかまえること。漁業監督官はこの権限を持っているが、高橋漁政部長は「武器は携帯しておりません」と答弁している。
◆ 大和堆(やまとたい):日本海の真ん中あたりにある浅い海で、良い漁場として知られる。外国の漁船による違法な操業が続いている場所で、榛葉議員は300隻、400隻という数を挙げた。

―― もくじ(タイムスタンプ)――
0:00 ダイジェスト
1:08 オープニング
1:50 漁業監督官とはどんな仕事なのか
3:10 官船と用船、あわせて46隻
3:43 1隻に何人の監督官が乗っているのか
4:14 官船は海事職、用船は行政職
4:51 司法警察権を持っているのか
5:50 尖閣周辺のゾーンディフェンス
6:50 水産庁と海上保安庁のすみ分け
7:45 偽装漁船が上陸を試みる可能性
9:06 身を守る小型武器は持っているのか
9:28 こん棒とヘルメットと盾で対応する
10:18 武器の携帯は慎重に検討していく
11:04 なぜ公安職の俸給表ではないのか
12:26 犯罪の捜査は職務に付随するものにとどまる
13:05 現場で命を懸けている人の処遇
14:14 手当の拡大を検討していく
14:50 一番手当てしてほしいのは人
15:42 逮捕術・制圧術の訓練はどうなっているか
16:16 1か月半、陸に帰れない船の上
18:18 通信環境の改善に努めていく
18:50 人材確保と環境整備を政務三役に求める
19:28 海上保安庁と比べて胸を張れる状況ではない
20:13 現場の職員を守ってほしい
21:08 用語解説
22:22 今回のまとめ
23:24 エンディング

―― この動画の独自リサーチ ――
質疑の映像に加えて、国会会議録(2026年6月16日 参議院外交防衛委員会 第13号)の原文と一字一句を突き合わせ、字幕を発言どおりに起こしています。官船9隻・用船37隻の計46隻、官船は1隻あたり20人から30人・用船は若干名という配置、乗組員の総数が官船で約200人・用船で約600人、漁業法第128条第1項および第5項、給与法第6条第1項第5号(海事職)と第1号(行政職)、大和堆の300隻・400隻、船上のネット環境が1人1ギガから7ギガ。これらの数字はすべて答弁と質疑の原文から拾って整理しました。なお「こん棒とヘルメットと盾」は榛葉議員が船長から聞いた話として述べたもので、水産庁の公式答弁ではありません。政府側も改善の必要は認めており、追及する側と答える側で意見が真っ向から分かれたわけではない点も、原文どおりに構成しています。

―― 出演 ――
榛葉賀津也(国民民主党・新緑風会/参議院議員)、高橋広道(水産庁漁政部長)、山戸義勝(海上保安庁警備救難部長)、小泉進次郎(防衛大臣)、山下雄平(農林水産副大臣)、植村隆生(人事院事務総局給与局次長)

―― 引用元 ――
・参議院インターネット審議中継(2026年6月16日 外交防衛委員会)
 https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=9103
・国会会議録検索システム(第122113950X01320260616 外交防衛委員会 第13号)
 https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122113950X01320260616

―― クレジット ――
ナレーション:VOICEVOX:春日部つむぎ
BGM:Hero(Low)/HIRAHIRA(もっぴーさうんど)/You and Me(しゃろう) DOVA-SYNDROME

#榛葉賀津也 #漁業監督官 #尖閣 #国会